共同でつくる“赤い三角屋根を生かす景観~12月3日開催シンポジウム「赤い三角屋根を生かす駅周辺まちづくり」を終えて

まず、国立駅周辺の整備計画について、地図と写真のスライドで現状の説明を行いました。
今回のシンポジウムは、駅舎の復元が決まったものの、
その両隣りにJRが商業施設を建設する計画があることを知り、
危機感をもつ市民も多いことから、
情報の確認や意見交換を行い、市民の立場でどのように考え行動していったらよいかを探るものでした。

 

シンポジストは、
「国立市まちづくり推進四団体協議会」を代表して佐藤収一さん、
マスタープランの市民案づくりなどに関わってこられた建築家の秋山功さん、
「しょうがいしゃがあたりまえに暮らすまち」の条例づくりで座長を務められた天野誠一郎さん、
環境彫刻家の大塩秀夫さん、
生まれも育ちも大学通り、長年景観を守る運動に関わってこられた大桑実枝さん。
バラエティに富んだ面々から忌憚のない意見を聞くことができました。

会場からの質問を含めそれぞれに、佐藤さんからは「国立市史」を読むことの大切さや、
まちづくりに参加する顔の見える商店を守れ!との声、
「四団体」の行っている署名については、
「両側のJRの土地は更地にしてほしい」という趣旨であることを確認、会場の拍手をあびました。

 

「駅周辺まちづくり」については、2003年の駅舎解体以前から盛んに市民参加のまちづくり会議が開かれ議論されてきました。
結局、駅前を広場化する案が後退し、ロータリーは現状のまま残すことになりました。
結果財政的問題もあり、南口の2000㎡の土地は、駅舎再築に必要最低限の約600㎡(のうちJRの所有分510㎡を)購入することになりました。

シンポジウムの中で提案された意見として、
JRに対し、障がい者団体がエレベーターやトイレの件で粘り強く交渉して実現したことや、
大塩さんが、駅舎解体時に質問したことでホームのレールが保管されたこと、
駅舎保存については市民団体が東京都やJRに何度も掛け合ったことなど、
今回もあきらめることなく、具体的な提案で交渉していくことが重要と感じました。。

また、行政としても、景観形成条例やまちづくり条例をフルに使って
JRを説得してもらいたい。
市民、議会、行政が一丸となり、JRや国や都にも働きかける。
全市的な問題として、子どもたちや若者の参加を呼びかけ、
国立を愛する人々の力を結集していきましょう。