東日本大震災、熊本地震の教訓  性被害から守る対策を

2018年4月18日 20時28分 | カテゴリー: 活動報告

「熊本地震で避難してきた親戚の少女にわいせつな行為をしたとして、強制わいせつの罪で起訴された男の初公判があり、男は起訴内容を認めた。検察側は『震災で避難せざるを得ない状況を奇貨とした犯行は悪質で卑劣』と批判、23日に判決が言い渡される」との報道がありました。

生活者ネットワークは、これまでも防災計画に女性の視点、子どもの視点を反映することを一貫して主張し、東京都の防災計画等への反映を促してきました。特に、災害時に女性や子どもがDV、虐待、性暴力などの被害にあうリスクが高いことは国際的にも指摘されており、都としても対策を盛り込むよう求めてきました。

阪神・淡路大震災や東日本大震災時に、性暴力の被害が発生していたにも関わらず、公的被害届けがないなどとされ、被害者に対しデマ扱いしたり、あるいはバッシングなどが起きたりしました。

今定例会の一般質問で、改めて、災害時にレイプやDV等の被害が起こることを想定し、女性や子どもを被害から守る取組みや、被害者が訴えることのできる電話や相談窓口、一時保護施設の設置を求めました。

防災を担当する総務局長の答弁では、「過去の災害の経験によると、避難生活による環境の変化やストレスの増加のため、災害時には配偶者暴力や性犯罪などが増えると言われている」としたものの、「新たに策定した女性防災人材の育成カリキュラムでは、こうした犯罪等に対する未然の防止策や専門相談窓口などについて学ぶこととしている」という答弁にとどまり、積極的な取組みとは受け取れません。

一方、3月末、福祉保健局で改訂した「避難所管理運営の指針」には、「多様性への配慮」として「女性やLGBTの方、異性介護者への配慮など、誰もが生活しやすい運営のポイント」が示されました。2016年6月議会での生活者ネットワークの要望を反映したものです。

この指針には、女性が避難所運営に参画することの重要性、性別役割の固定を防ぐ、暴力防止対策、女性の相談員の配置、男性や性的マイノリティの方が相談できる窓口の明確化、配偶者暴力などの相談窓口の周知等が盛り込まれました。女性更衣室にDVや性被害の相談窓口の案内を置くこととし、平常時から地域の相談機関を調べて用意するなど具体策が出ており、一歩前進と言えます。

この指針を参考に、各自治体等が避難所・福祉避難所運営マニュアルを作成することになります。

災害時における性被害の防止、男女平等参画は、行政の縦割りを打ち破り、一体となって取組むべき課題です。

今回の報道を知り、避難所でなく、避難先での被害であったことに心が痛みます。「少女が被害を申し出たのは約1年後の17年3月で『言い出せば自分だけでなく家族も追い出されると思って我慢してきた。でも、このままでは他の子にも手を出すと思った』と話している」。少女が2次被害を受けないよう、しっかり支援していくことが必要です。
災害の教訓をもとに、こうした性被害が起きないよう、また潜在化しないよう、今後とも積極的に取り組んでまいります。