多様な人々の人権が保障され、排除されない都市へ、第1歩を

2018年10月10日 18時04分 | カテゴリー: 活動報告

10月5日、本会議で「東京都オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念の実現を目指す条例(以下「人権条例」)」が成立しました。2015年に改訂された「東京都人権施策推進指針」にある17項目の人権課題の解決も含め、オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念の一層の浸透を目的としています。この条例には、人権施策に総合的に取組み、「多様な性の理解の推進」と「本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進」が明示されました。

SOGIに関する差別の禁止
ありのままの自分が尊重され、人権が保障される社会へ

10月8日新宿で「すべての命に平等を」をテーマに東京ラブパレードが行われた。



「人権条例」の第2章「多様な性の理解の推進」について、生活者ネットワークは、性的指向や性自認(SOGI:ソジ)に関する差別や偏見の現状、改善方法、救済を明らかにするために、これまでも条例の策定プロセスにおいて、当事者が広く議論に参画することを求めてきました。これまで身体的性別の一致や異性愛が、「社会の当たり前」「普通の人」とされる価値観が法律や制度のなかで固定されてきたため、多様な性は認められず、性的指向・性自認が非典型である人々が、自分のことを正直に話せず、正直に話した途端に余計に辛い思いをするという悪循環の中で悩み、いじめや暴言、排除を受け、自傷、自殺に追い込まれることがあります。SOGIに関する差別を禁止することは、ありのままの自分を尊重し、多様性を認め合う人権保障の肝として大きな意義をもちます。
条例案の審査を付託された総務委員会では、参考人招致の提案がありましたが、タイトな日程のなか実現には至りませんでした。一方、当事者や当事者団体、支援者団体からは、差別禁止に向け、一日も早い条例制定が望まれていました。さまざまな課題はあるものの、これを機に、差別禁止へ第一歩を踏み出していくことが必要です。基本計画策定等にあたっては、必ず当事者等が参画する議論の場を設けることを強く要望しました。

表現の自由、集会の自由を
脅かすものであってはならない

10月2日総務委員会の質疑

また、「本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進」は、特定の民族や国籍の人々を排斥する差別的言動がヘイトスピーチとして社会問題となっていることに注目したものです。人権の保障、尊重のための差別解消であり、表現の自由、集会の自由を脅かすものであってはなりません。また、公の施設の利用制限について知事の権限を強めるものであってもなりません。弊害のないよう、生活者ネットワークは、しっかり注視していきます。