国連・子どもの権利条約批准20周年を迎えて

422日、日本は子どもの権利条約に批准して丸20年を迎えました。

子どもの権利条約は、これまで子どもをもっぱら保護の対象にしてきた子ども観を転換し、権利の主体として尊重することを求めています。子どもは命、暮らし、遊び、学びの権利をはじめとして自分らしく生きていくための権利が尊重されなければなりません。

しかし、日本では子どもの権利というと、「子どものわがままを助長する」「権利より義務」などという古い価値観が根強く、子どもの権利条約が十分に受け入れられていません。

国連・子どもの権利委員会から、子どもの意見の尊重が著しく制限されている、教育における過度な競争で子どもに重い負担を強いているなど、三度、勧告を受けています。

子どもたちは今、虐待や体罰、いじめなどにさらされています。また、67人に一人が子どもの貧困と言われています。東日本大震災・福島原発事故により、安全や安心な遊びや学びが確保されていません。子どもたちは社会の一員。これからどんな社会にしていきたいか一緒に話し合い、一緒に築いていくことが必要です。 

参議院議員会館で開かれた「子どもの権利条約批准20周年・批准記念日の集いー条約の実施と普及に関する声明・記者会見ー」には、子どもたちが参加しました。20周年の節目に、一歩一歩進んで行くことを願っています。