住みなれたまちで最期まで暮らす~看取り支援
東京は2020年をピークとして人口減少に転じ、2025年には都民の4人に1人が高齢者となることが予想されています。都市に集住し、経済活動の担い手、消費の担い手だった「団塊の世代」が、後期高齢者に到達していくこの10年間、医療・介護をはじめとする様々な支援が必要となってきます。
昨年東京ネットでは、宮崎市にあるホームホスピス「かあさんの家」を視察してきました。高齢や病気などで自立生活が困難になった人を、施設でもない自宅でもない「もうひとつの居場所」として、医療機関や自治体、地域住民とが連携して支えています。余命が少なくなったとき自宅で過ごしたいと思ってる人は多くおり、そんな高齢者の願いをかなえる取り組みとしてのお話を伺ってきました。
東京都でもようやく、暮らしの場での看取り支援の事業が始っています。
医療・介護関係者からなる検討会が立ち上がり、昨年末から施設設備や運営費の補助事業を開始。この春からは運営補助費の事業規模の拡大、地域での医療・介護に従事する専門職対象の看取りに関する基礎研修など実施される予定です。
しかし、何より大切なのは、最期のときまで自分らしく暮らし続けるための、在宅療養に関するしくみについてを、自分自身や家族が理解することです。 日頃から、人生の最期について考えたり、家族などと話し合うことの重要性や、在宅療養の取り組みなども盛り込んだリーフレットもできました。
誰もが住みなれた地域で、最期まで安心して暮らせるまちを、この東京で実現できるよう都に働きかけていきます。