トイレは切実な問題!~~オリンピック・パラリンピック会場のトイレの充実を
2013年に行われたスポーツ祭東京の開会式・閉会式の際、「だれでもトイレ」に長蛇の列ができていました。休憩時間や試合の合間など、トイレに集中するのは必然のことですので、分散し不足のない配置が必要です。
先月19日に開かれたオリンピック・パラリンピック等推進特別委員会で、「トイレ」について質問しました。
◇都が新設する会場でのアクセシビリティの基準や配慮は?
○車いす使用者等が利用するトイレをアクセシビリティ・ガイドラインの「車いす使用者15人に対して1箇所」という基準を踏まえて設置し、分散して複数の箇所に配置する。
○さまざまな障がいを持つ方、高齢者、子育て世帯が利用しやすいよう、車いす対応以外にも、手すり、オストメイト設備、ベビーチェア、ベビーベッドなどの機能を持ったトイレを分散して配置する。
○アクセシビリティ・ワークショップにおいて、介助のために異性が一緒に入れるトイレを設けてほしいとの意見を踏まえ、都が新設する会場については、共用部に男女共用トイレを整備し、異性の介助者やなどさまざまな方に使いやすい環境とすることを検討する。
との答弁でした。
すべてのアクセシビリティに通じることですが、
「私たちのことを、私たち抜きに決めないで」という考えにたち、
当事者の方々の意見をさらに聞き取り、活かしていくべきと考えます。
◇使ってみてないと気づかないボタンの位置など、トラブルから改善へ
地域の方から、車いす対応のトイレで、外の開閉ボタンは高さが考慮されているけれども、中から開けようとすると、ボタンの位置が高くて車いすの方が届かなくて困ったという事例を聞きました。その方はたまたま持っていたボールペンを使ってようやくボタンに届き、トイレから出ることができたそうです。
また先日は、公共トイレで非常ベルが鳴ったので驚いたことがありました。外国の方が洗浄ボタンがわからず間違えて非常用ボタンを押してしまい、警備員が飛んできたのです。操作ボタンが多くてどれを押すのかわからない、洗浄装置の位置がわからないという声もたくさんきいています。
様々な言語、文化の方々に向けて、わかりやすい表示、デザイン、位置などの統一を求めました。
◇LGBTへの配慮を要望
通常、トイレは男女別になっているために、LGBT、特にトランスジェンダーの人が安心して利用することができず、がまんしてしまい病気になる人も少なくないのだそうです。
LGBT、セクシャルマイノリティの方々への配慮についても、答弁を求めたのですが、対応の答弁を得ることはできませんでした。
◇補助犬のトイレスペースの確保を
障がい者団体からは、補助犬のトイレスペースの要望が出ています。
「アクセシビリティ・ガイドライン」では、補助犬用のトイレについて、施設に応じて適切な仕様・数により設置するよう規定されていますが、具体的な仕様や設置場所等については、今後、個別の施設ごとに検討するとのことでした。
大会を機に、盲導犬や聴導犬、介助犬など、障がいのある人を支える補助犬への理解を進める機会となることも期待しています。
「世界一の人権都市」を掲げる東京都として、「だれにでもやさしいトイレ」「おもてなしトイレ」を東京から実現していくよう要望しました。