「僕、署名をしてくる!」

瓦礫を見て平和を切実に願ったこと

 24日、オバマ米大統領は下院本会議場で初の施政方針演説を行った。とのこと。
 「Yes, We can!」で始まったオバマ政権の実質的な開幕なのでしょうか。

 ふと、私は8年前、家族でアメリカに短期滞在中、経験したことを思い出しました。
 
 私たち家族はワシントンの隣のバージニア州に在住していました。(ペンタゴンも近く、あとで考えると少しゾクッとしますが)
その日、私と息子は小学校の行事で市街の野外音楽堂に向かっていました。着席したとたん、突然あわただしい様子となり小学校に戻るよう指示されたのです。すぐに降りたばかりのバスに乗り、戻った学校でやっと説明がされました。ニューヨークの世界貿易センターにハイジャックされた飛行機が突入した、と。あのアメリカ9.11同時多発テロ事件です。距離的に離れていたとはいえやはり怖い思いをした一日でした。

 その後、日本への帰国前に一度自分たちが経験した事実を見ておきたいと、その年の12月にニューヨークの事件現場を訪ねました。
すでに3カ月もたっているというのに、町はほこりっぽく、大きなビルが壊され、瓦礫の山のすごさに、家族4人思わず立ち尽くしてしまいました。こんなことが起こっていいのだろうか?なぜ、こんなことが起こるのか?いくつもの疑問が浮かびました。当時10歳だった息子は突然「僕、署名をしてくる!」と、平和を求める署名に自らサインをしにかけ出しました。

 日本に戻ってきた私にとって、この「なぜ?」は強く心に残りました。そしてこの出来事も今私が政治に関わろうと思う大きな原動力の一つでもあります。