2010年度の予算を審議する3月議会(2月24日〜3月30日)が終了しました。
東京都の予算は、一般会計予算6兆2640億円、特別会計予算3兆9900億円です。
どのくらいの財政規模なのか・・・・・ちょっと比較してみます。
・国の一般会計予算は92兆3000億円。(東京都は10分の1)
・大阪府は一般会計予算3兆9184億円、特別会計予算1兆0998億円。
・国立市は、一般会計予算255億9400万円、特別会計予算152億2500万円。
・国分寺市は予算案が紛糾し4、5月の暫定予算を執行中なので、昨年度の予算で比較すると、一般会計363億3700万円、特別会計240億9800万円となっています。
東京都の財政規模の大きさに慣れるには、まだまだ、時間がかかりそうです。一十百千万・・・と数えないと桁がすぐにはわかりませんが、巨額な数字にごまかされないよう勉強しなくてはなりません。
今議会は、中央卸売市場会計予算に「豊洲新市場の土地取得費」が計上されたことで、ネット・民主・共産が強く反発し、予算特別委員会が空転しました。
豊洲新市場予定地については、高濃度汚染物質が検出され大きな問題になっています。都議会では、特別委員会を設置し、安全性を巡って今なお審議中で結論が出ていません。にもかかわらず、新年度の市場会計予算に「豊洲新市場の土地取得費」が計上されました。しかも、すでに取得された用地を除く、すべての用地を取得する予算でした。
民主と共産が別々に市場会計予算の修正案を準備したことで、予算特別委員会が中断、紛糾しました。修正案を出したい民主と修正案を阻止したい知事及び自民・公明との間で、水面下での激しい攻防戦が繰り返され、最終的には、民主が修正案を取り下げ、自民・公明とともに、「現在地再整備について新たに検討すること」などを盛り込んだ付帯決議をつけたことでようやく決着しました。
生活者ネットワークは、食の安全を第一義に、汚染対策が万全でないままの豊洲新市場予定地の用地取得を含んでいる「中央卸売市場会計予算」には、きっぱり反対しました。
そもそも築地市場移転については、豊洲への移転ありきでしか議論がなされてこなかったことが大きな問題です。何十年も前の現地再整備の失敗を盾に、再検討の遡上にもあげられてきませんでした。今回、付帯決議に現在地整備が盛り込まれことを議会と行政は真摯に受け止め、食の安全を求める都民や市場関係者が納得のいく結論を出していくことが求められます。
今後の議論の場は、「東京都中央卸売市場築地市場の移転・再整備に関する特別委員会」に移されます。