社会的事業がまちを切り拓く!

第3回定例会一般質問報告 その2

まちを歩くと、キンモクセイの香りが鼻をくすぐります。
一般質問報告第2弾です。

私は、地域や社会の課題を解決するには、市民が、自ら、「こうしたい!」「こうなってほしい!」と思うことをどんどん主張し、立ち上げ、動き出していくことが必要だと考えています。それが、地域に雇用を生み、地域を元気にします。行政の役割は、こうした市民の思いが先細りしないよう、情報をつなげたり、資金や経営のノウハウなどを提供したり、後方支援することです。

5、「社会的事業」への支援 について
<Q>
社会的課題や地域課題の解決に向けては、行政の対応だけに期待するのではなく、市民が具体的な対応を生み出そうとする力を活用して行くことが重要です。特に、東京には、ソーシャルビジネスの担い手を目指す多くの人材が存在します。こうしたビジネスの機運を高め、効果的な活動を後押しするため、ソーシャルベンチャーセンターを設立して支援してきたと聞いていますが、これまで都は、ソーシャルビジネスの分野でどのような考え方で取り組みを展開してきたのか伺います。

<A>:産業労働局長答弁
○ ソーシャル・ビジネスは、社会的な課題の解決に資するとともに、新事業の創出にもつながるため、その育成を図ることが必要である。
○ このため、都は、一昨年に「ソーシャルベンチャーセンター」を設置し、ソーシャル・ビジネスに関して相談業務を行うとともに、その起業に関心を持つ潜在層を対象としたセミナー等を実施している。
○ また、同センターでは、ソーシャル・ビジネスの事業者とその潜在層との交流を図り、両者のパートナーシップをつくり上げることができるよう支援している。

<Q>
こうした社会的事業は、地域雇用の創出にもつながり、地域を元気にする新たな事業として期待されます。しかし、立ち上げ時には経営に関する知識や事業分野の専門性にも乏しいことなどから、十分な事業経費や人件費を得ることは容易ではありません。事業として継続していけるよう、さまざまな角度からの支援や社会的仕組みが墨田で始まっています。私の地元、多摩地域でも、市民が主体となった事業が芽吹いており、多摩地域への開設を要望するものです。
ソーシャル・ビジネスを展開する団体に対し、活動拠点の確保や、事業運営に必要なスキルを磨く拠点や機能を提供するような努力を、積極的に行うべきと考えますが、所見をうかがいます。

<A>:産業労働局長答弁
○ 創業して間もないソーシャル・ビジネスの団体が、低廉なコストで活動の拠点を確保し、事業の展開に必要な知識も学べるしくみを整備することは必要である。
○ そのため、都は、本年七月にソーシャル・インキュベーションオフィス・SUMIDAを設置し、創業直後のソーシャル・ビジネスの担い手に賃借料を低く抑えたスペースを貸し出し、企業経営などのノウハウを提供する専門家を配置する支援を実施している。
○ こうした取組により、ソーシャル・ビジネスの創業の支援を進めていく。