ローマ、2020年オリンピック・パラリンピック招致断念へ

イタリア政府は財政再建を優先

岩永やす代国分寺市議と朝遊説
岩永やす代国分寺市議と朝遊説
 2月13日、東京都は、2020年夏季オリンピック・パラリンピック招致の開催計画をまとめた「申請ファイル」を、IOC(国際オリンピック委員会)に提出しました。他都市では、バクー(アゼルバイジャン)、ドーハ(カタール)、イスタンブール(トルコ)、マドリード(スペイン)が提出しています。これまで立候補を表明してきたローマが財政危機を理由に立候補を辞退したことは、驚くと同時にしごく賢明な判断だと評価します。巨額の費用を投じ、一過性の事業で経済を復興させるという政治手法はもはや時代遅れと考え、招致には反対してきました。いくら震災復興という新しいスローガンが掲げられたとしても、福島の現実は「頑張ろう」だけでは乗り越えられません。限りある財源は、福祉や教育等、格差の是正にこそ使ってほしいと心より思います。

2月23日に開かれたオリンピック・パラリンピック招致特別委員会では、今夏開催のロンドン・パラリンピックを視察する計画が出ました。費用は11名で1300万円。2020年の招致に向けた調査が目的とされていますが、参考のために開会式の視察を行うことには、費用対効果から考えても疑問です。議会への不信感が募るなか、都民には物見遊山にしか見えず、到底理解を得られるものではないと考え、視察に反対しました。