原発は廃炉に!子どもの未来に責任を持つ政治を

 1月30日に東京・生活者ネットワークの「2013年新春の集い」が開催されました。

アーサー・ビナードさんと

 アメリカ生まれで詩人、1990年に単身来日、日本語での詩作、翻訳を経て、現在はラジオパーソナリティや日本各地での講演活動を行っているアーサー・ビナードさんの講演は、「福は内!プルトニウムは外!」

 「僕は節分が好きなんですね。大豆好きだし。でもマンションの最上階に住んでいるんですが、どこが外なんでしょう?玄関のすぐ外は大家さんの家だし、階段とエレベーターに追いやったら僕は鬼と一緒に上り下りをしなくちゃいけない。ベランダはすぐ歩行者の通っている道路だし・・・迷っちゃいますよね。」というくだけた語り口で分かりやすく原子力と核開発の核心、恐ろしさを2時間にわたり語ってくださいました。

 原発は市民の生活や命に大きく関わるもの。

「まずエネルギーシフトを考え安定してから廃炉をすすめるべきでは?」という経済優先の考え、「未だに終息しない福島原発事故による被害の大きさから、まずは危険なことを止める」という命のことを考えた意見など、まだまだ議論は足りていないと思っています。

福島第一原発を受けて、原発の停止を10年以上の前倒を決定したドイツ政府。
その背中を押した「安全なエネルギー供給のための倫理委員会」のメンバーは原発容認派と反対派が半々くらい。原発はリスクの高い技術、原子力は倫理的ではないエネルギーだ、と判断しました。

福島原発事故後2週間後の洲議会選挙で脱原発を掲げる政党が圧勝するなど選挙で民意が示されたことも、原発擁護派のメルケル首相が倫理委員会の提言を取り入れられた要因とも見られています。

その倫理委員会の提言には「エネルギー転換は、政界と産業界と市民社会のあらゆるレベルにおいて共同的に努力することによってのみ果たされるということを本倫理委員会は強調しておく。」という文言があります。

命を大事にすること。
それを「原発は廃炉に!子どもの未来に責任を持つ政治を」という言葉にこめました。
みなさんはどのように考えますか。