退院支援マニュアルの普及を ~2014年度予算委員会から

入院早期から退院後の療養生活を見すえた支援

 2015年は、団塊の世代が65歳、そして10年後は、75歳になる超高齢社会に。高齢世帯が増加し、在宅療養への支援体制は喫緊の課題です。

     病気やケガで入院していた高齢者は、退院後、病気や障害がありながら生活していく在宅での療養に対してとても不安を抱くと聞いています。生活の場に戻って安心して暮らしていけるようにするには、病院スタッフと地域で在宅療養を支えるスタッフとが協力して、入院中から、退院後の暮らしに向けたサポートを行っていくことが重要です。   

 安心して在宅療養を進めていくには、入院時から課題を整理し、住み慣れた地域へ戻ることを可能とするための支援を当事者と家族を中心に、地域のしくみを整えていくことが必要だと、これまでも提案してきました。

ゼロノミクマとシロベェ。ばったりエレベーターで3ショット

 そこで改めて、退院する際の、在宅療養への不安を解消するための支援について質問したところ、
東京都は、病院関係者と地域の訪問看護師やケアマネジャーなどからなる検討会を設置し、病院が入院早期から退院後に向けて取り組むべき事項を段階ごとにまとめたマニュアルの作成に取り組んでいると答弁。
その後マニュアルが策定されました。

 退院支援の取り組みが進んでいない中小病院もあることから、来年度は、作成したマニュアルを使った退院支援のモデル事業も予定しているとのこと。
 今後は、在宅での看取りができる医療、看護などの体制づくりに向けても検討を進めることを要望しました。

 さっそく生活者ネットのあべ美知子国立市議が6月議会で「東京都退院支援マニュアル」をどのように活用するのかを質問します。

 地方自治体や、病院によって格差のある状況とならぬよう、このマニュアルが活用されることを強く希望しています。