外国人居住者・観光客の防災対策 どんな情報をどのようの伝えるのが適切か調査を

昨年は台風や地震等の災害が多い年でした。

災害発生時のマスコミ報道でショックだったのは、関西国際空港や新千歳空港で、日本人は何らかの情報を得て避難を始めたのに対して、外国人観光客は取り残されたまま通路や路上で一夜を過ごしたという映像でした。

日本人であれ外国人であれ、その地域、その場に適切な情報の提供がなされるべきです。
外国人への災害対応は、総務局をはじめさまざまな部署で取組んでいますが、発災時の避難誘導の情報の多言語が進んでいるとはいうものの英語、中国語、韓国語にとどまっているのが現状です。

また、災害用語や避難用語などの日本語は難しくて翻訳するのに苦労するとの指摘もあります。生活者ネットワークは、長年、やさしい日本語にする取組みを求めており、ようやく取組みが始まったところです。

地震のない国、少ない国もあり、防災訓練そのものの認識がない、知らない国もあります。災害や避難に関する知識や経験が不足していることで適切な避難ができなかったり、文化や習慣の違いから食事や生活面での配慮が必要だったりすることから、外国人の積極的な防災訓練への参加を進めるよう求めました。

総務委員会での質疑

東京には158国・地域の在京大使館等があります。大使館等とも連携して在住外国人、観光で東京に訪れる外国人が災害対策に関して、どのような情報をどのように提供されることを求めているか、当事者ニーズを把握するためにアンケート調査等を行うよう要望しました。
都はこうした情報を収集し、災害時の外国人支援を充実させることが重要であり、在住外国人の方々に外国人観光客への支援の担い手となっていただけるしくみをつくることが必要です。

阪神淡路大震災の際にも地元の外国人居住者の母語でのラジオ放送がとても役に立ったという教訓があります。

防災は総務局、大使館を所管するのは政策企画局、外国人居住者支援は生活文化局、観光は産業労働局と、縦割り行政のままでは災害対策は進みません。
在京大使館等との情報交換の拡充と他局との連携で、外国人居住者、観光客の防災に真剣に取組む必要があります。