2ヶ月という短い期間で、32万人以上の都民の「自分たちの権利や暮らしを守りたい」「これからの将来に自ら責任を持ちたい」という思いを、私は決して無にしたくない。断固たる決意で、壇上に立ちました。
付託された総務委員会(14,15,18日)を経て、本会議最終日20日に採決されます。ぜひ傍聴に来てください。
以下に13日に行なった私の一般質問と答弁の内容を記します。
●都民投票条例について
Q1:「原発の是非を問う都民投票条例」の制定をもとめて、東京都に直接請求が行われました。昨年の福島原発事故以来、子どもへの被曝や市民生活に対する不安から、多くの市民が行動を起こさずにはいられなかったことを重く受け止めなくてはなりません。
思えば、チェルノブイリ原発事故による食品の放射能汚染を契機に危機感が高まり、23年前の1989年、55万筆の署名を持って、東京都に「食品安全条例の制定を求める直接請求」が出されて以来の都民の政治行動です。
知事が言うような単なるセンチメントではなく、自分達の権利や暮らしを守りたい、これからの将来に自ら責任を持ちたいと考える都民が32万人もいたということです。
地方分権一括法が施行され、地方自治体の自己決定権、自立性を高めていくことが今、求められています。選挙で選ばれた議員と言えども全てを白紙委任されたわけではありません。住民の生活や将来を左右する重大な課題については民意の反映を保障する実質的な制度が必要です。
知事は、「直接民主制が、間接民主制を補完する重要な手段であることは論を俟たないが・・」と言っていますが、住民投票制度についてどのようにお考えか所見を伺います。
A1:(知事)
住民投票制度についてであるが、
○あらためて申しあげるまでもなく、住民投票という直接民主制が、間接民主制を補完する重要な手段であることは、論を俟たない。
○しかしながら、「今回、条例案が提出されている原発稼働の是非に関して言えば、一自治体の住民投票になじむものではない」ということを申しあげている。
○エネルギー問題は、国家発展の要である。しかるに国は、未だにエネルギー戦略の明確な方向性を見いだせていない。高度に発展した社会を支える我が国の経済を発展させるため、いかなるエネルギーをどれだけ確保するのか政治が責任を持って決断し、早急に基本戦略を策定すべきである。
○その上で、原発稼働の是非は、国が、安全性はもちろん、経済性、産業政策などと複合的に考慮し、専門的な知見も踏まえ、理性的かつ令絵師に判断するべきである。
○住民投票という手法で、ただ観念的に原発の是非だけを問い、その結果が、錦の御旗の如く力を持つならば、国を滅ぼす危険なことにもなりかねない。
○ゆえに、都民投票の条例案には反対である。