3月議会に「八ッ場ダムをストップさせる東京の会」から提出された「水需要予測の実施に関する請願」は、この6月議会で審議が行なわれました。
「八ッ場ダムをストップさせる東京の会」は、「東京都の水需要予測は過大であり、それが、八ッ場ダム計画につながっている。水道に関する水需要予測を速やかに実施していただきたい」というものです。
5月27日、私は、この請願が審議された公営企業委員会で質問を行ないました。
・現行の需要予測は、平成12年度を基準としており、分析に使われている数値では、生活や環境の変化等が反映されない
・使用水量も配水量も総体的に減少している
・漏水率の著しい減少で、大きなプラスαをしなくても、需要に十 分見合う、
など、水需要予測に関する様々な問題点について質問しました。
私の質問に対して水道局は「状況に変化がないので見直しをする必要はない」と答弁を繰り返すばかり。これでは、やはり、“はじめにダム計画ありきの需要予測“という大いなる疑問、不信を抱かざるをえません。私は、即刻、見直しを主張しました。
この日の公営企業委員会では、生活者ネット、民主党の賛成多数で採択。
そして、6月16日の本会議での採択となりました。これは、八ッ場ダムに関わる1都5県の中で、東京都議会が初となる快挙です。
生活者ネットワーク・みらいは、これまでも「水循環」を提案し、地下水の保全と活用、雨水の利用と浸透、河川の水質改善など様々な水問題に取り組んできました。この採択が、ひいては、東京都での広域の地下水保全条例制定に向けた、飛躍的な一歩となるよう大いに期待したいと思います。
また、今回の採択は、私にとって、政治への市民参画という意味でも大きな感慨があります。市民が提出する請願や陳情が、議会において適切に議論され(本来、議会はそうあるべきで、当たり前のことです)、広く、そして声にならない、声にできない人たちを支えていく政策となり、実現する「市民自治」に、少しずつ近づいてきていることを感じずにはいられません。
議会が市民の意思決定機関となりつつある、そんな息吹にしたいと念じてやみません。あるべき議会政治に近づくためにも、この趣旨採択を一緒に形にしていくよう、私も頑張っていきたいと思います。